増改築する場合も、新築のときと同様に、所轄行政庁(市役所など)の建築主事あてに設計内容の確認申請を提出しなければなりません。申請された建物(既存分も含めて)が、建築基準法などに違反していないかどうかを確認したうえで、建築主事から工事許可をもらい増改築に取りかかれるわけです。
 しかし、この確認申請制度にも緩和規定があって、防火、純防火地域以外で10u以下の増築工事をする場合は、建築主事に確認申請をしなくても工事をすることができます。10uといえば約6畳の広さです。
 ただ、建築確認申請をしなくてもよいケースであっても、工事によって増築した部分プラス既存建物が、建築基準法で定められた敷地面積と建物の割合、つまり建ぺい率及び容積率の規制に適合していなければなりません。どんな小さな増改築工事であっても、建ぺい率、容積率その他北側斜線制限や道路制限などの法的規制を受ける事になります。

通風、日照、採光、防火上の観点から設けられたもので、敷地面積に対する建築面積の割合です。一般的に建坪といわれており、1階の床面積にあたります。また、建ぺい率は用途地域、防火地域の区別、道路との関係によって定められています。

建物の延べ面積をある一定の率に抑制して、建物の空間密度を制約するもので、敷地面積に対する延べ床面積の割合です。既存の建物で建ぺい率、容積率がすでにいっぱいの場合は、増築工事はできないわけです。

居間は、その部屋の窓の位置と境界の距離と比例して、ある一定以上の開口部(採光面積)が必要であると定められています。増築工事によって、新しく作られる部屋の採光は充分考えられていると思いますが、問題は既存建物の部分で、増改築後にも基準法に合致しているかどうか確認する必要があります。

建築基準法では、木造2階建ての場合、1階の火を使う部屋の天井及び壁には、不燃または準不燃材料を使用しなければいけないと、義務つけられています。台所周りの壁材や天井材は、この内装制限に基づいて材質を選ばなければなりません。

近隣境界や道路境界との関係は、風致地域や建築協定を結んでいる地域では、1.5mか1m以上建物を後退させる必要があります。建物の高さは、第1種住居専用地域では10m以下でなければなりません。その他、道路斜線、北側斜線、最高軒高などによって、建物の高さが規制されています。これらの数値は用途地域によって定められていて、その制限を超えて増改築を行ってはならないことになっています。特に気をつけなければならないのが北側斜線の問題です。これは北側に当たる隣家の、日照及び通風などを確保する為の制限ですが、近隣との関係で一番問題になるのが日照権だからです。建築基準法の規制以外に、民法上の制約も考える必要があります。建物と敷地境界の関係で、基準法では斜線(北側斜線、道路斜線)の規制しかありませんが、民法上は50cm以上空きをとる事になっています。

2002年の建築基準法の改正において、シックハウス対策として居室で使用する建材の規制に加えて、24時間換気システムによる換気が義務付けられました。ただし、新築後5年以上経過した家は、規制の対象外となっています。シックハウス症候群とは、建材や家具などから放散されるホルムアルデヒドやVOC(揮発性有機化合物)が屋内空気を汚染しているといわれ、めまいや頭痛、皮膚障害などの健康障害がおこることを言います。この規制においては、リフォームの際に増築する部分だけでなく、既存の部分まで材料などを取り替える必要があります。

床面積の増えない改築の場合には必要ありませんが、床面積の増える増築の場合には保存登記をしなければなりません。これは司法書士が代行してくれますが、確認申請と同じように、ついつい見落とされてしまうケースが多いようです。保存登記をすれば、当然のことながら不動産取得税と市町村の固定資産税がかかってくることになります。(建物の規模や評価額に応じて税の控除や免税があるので地域の行政機関に問い合わせください)

増改築工事はよい業者との出会いで全てが決まる、といっても過言ではありません。悪質な業者の餌食にならないようご注意を!! 消費生活センターに相談のあるリフォームのトラブルの大半は、飛び込み型の訪問販売によるものです。

 ◆制服(作業着)姿で偶然を装って
  ・○○協会から無料で○○の点検に参りました。
  ・お宅の(屋根、瓦)にヒビが入っていますよ!
  ・モニターに当選しました。○○%引きで工事ができます。
  などといいながら近づいてきます。

よく狙われる部位は、屋根、外壁、基礎、土台、床下、屋根裏、排水管など普段目にしないところを点検と称して入り込み、「地震が来たら倒れますよ!」「配管が腐食していて腐っています。」「シロアリがいます。」など住人を混乱と不安に陥れる文句でリフォーム工事を迫ります。
これらの手口でいったん契約を結んでしまうと、取り返しのつかない結果になってしまうばかりか、同業者へ情報が伝わり、繰り返し悪質業者に会う羽目になります。 まず、毅然とした態度で断る事が大事です。また、一人で判断できないときは家族や知人に相談する余裕を持ちましょう。
特定商取引法(訪問販売を含む)はこれらを規制する法律です。消費者保護のために厳しく訪問販売等での取引を規制しています。 詳しくは、経済産業省のホームページ訪問販売/消費生活安心ガイドをご覧ください。

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